加賀友禅は「加賀五彩」とよばれる藤脂・藍・黄土・草・古代紫の五色を基調とし、渋めの色彩が用いられています。また、長い歴史の中で受け継がれてきた技術と品質を守るため、加賀友禅作家と称されるには、加賀染振興協会に「落款」の登録が必要であるという厳格に決められた制度があります。
加賀友禅の着物は、加賀友禅作家が中心となり制作されるため、出来上がりには書や絵画と同じように作者の落款が染め抜かれており、この落款が印された作品のみが加賀友禅と認められます。
落款制度は伝統工芸品である加賀友禅の品質の証であるとともに、作家の誇りの表れでもあります。